2021-03-21

神経〆キトキトのブリは最高の美味しさ?

神経〆とは

神経締めは活〆の方法の一つ。
魚の脊髄に針金を通し、神経を掻き出す方法で、
魚の持つ「アデノシン三リン酸(ATP)」からうまみ成分「イノシン酸」に変化するのを
24時間遅らせる効果があります。

熟成を遅らせるということは劣化も遅らせることであり、
長期保存するためには効果的な手法で、「神経〆」は鮮度のいい魚の代名詞。
大変人気があります。

キトキトは富山の方言で「新鮮」

キトキトというのは、富山での方言で、鮮度のいい魚のこと。
「朝どれキトキト」というラベルが貼られた鮮魚がスーパーに並び、
お客様は「朝どれキトキト」を率先して選び購入します。

「神経〆したキトキトのブリなんて、最高の美味しさ」と思いますよね!

しかし、そもそもブリは、イノシン酸(旨味)に変化するスピードが遅い魚。
3日目くらいから旨味が感じられるようになりますから、キトキトの状態では、旨味は感じられません。

さらに神経〆までしているのですから、イノシン酸(旨味)に分解される時間が遅れます。
つまり、「神経〆キトキトのブリは、旨味はない」ということになります。

但し、人が感じる美味しさは旨味だけではありません。
身の美しさ、食感のコリコリ感それも美味しいと感じる条件です。

言葉に惑わされず、自分が求める美味しさを探してみてください。

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